第5代理事長のごあいさつ
第5代理事長のごあいさつ
2012年4月16日「価値創造フォーラム21」キックオフ大会より
第5代理事長 伊東 信一郎 こんばんは。ANAの伊東でございます。
ただいまご紹介いただきましたとおり、この度、槍田会長の後任として、「価値創造フォーラム21」の理事長に就任することとなりました。私で5代目の理事長となりますが、微力ながら精一杯取り組んで参りますので、どうぞ宜しくお願い申し上げます。
皆様ご存知のとおり、この「価値創造フォーラム21」は、異なる業種、異なる立場の経営者が集って、「新しい時代の価値創造を目指そう」という高い志を持って、1998年4月に設立されました。
以降、月例フォーラムや価値創造リーダー育成塾等、様々な活動をしてまいりました。
また、昨年からは別組織で、各企業の人事担当責任者からなる「エグゼクティブCHO協議会」も発足させまして、将来を担う人材の育成に向け、取組みも充実させてきております。
さて、15年目となる本年度の統一テーマは「危機を超える真の企業競争力」という事であります。
日本は、失われた20年といわれる長いトンネルに入っていますが、そこを襲ったリーマンショック、ようやく立ち直るかに見えた時に東日本大震災、大変な被害を蒙りました。
それから1年たった現在、私達は新たな環境変化の波に直面しています。
長引く歴史的な円高と原油や資源価格の高騰に電力問題が加わり、生産拠点としての日本の競争力は極めて厳しい状況にあります。
国内市場は少子高齢化の中で縮小傾向にあり、震災の復興需要はあるものの、日本で、モノを造り続けるのは厳しく、生き残りを掛けて、多くの企業がアジアをはじめ海外へ進出、製造の移転を加速させています。これまでとは異なるレベルで、国の枠を超えた事業運営が進みつつあります。また「ヒトやモノ、カネ、情報等」も、ビジネスチャンスを求めて世界規模で動く時代になっています。ものづくりもサービスも、規制や文化・言語等の壁を乗り越え、垣根のない競争の時代に入っている訳であります。まさに私達は大きな転換期を迎えています。
政治の世界に目を向けますと、財政改革の行方や、TPP問題、基地問題や原発問題、様々な課題を前に、混沌とした状態が続いています。
ここにお集まりの多くの企業の皆様が、「この先どのように、この難しい環境を乗り越えて、企業を持続的に成長させていくか」について、日々、思いを巡らせておられることと思います。
企業がこの先、真の成長を遂げる為には、私達は、これまで以上に、時代や顧客の変化に対して、常に敏感であり続け、過去の延長線上ではなく、独創性や革新性、チャレンジ精神に拘って、製品、サービスの価値を高め、同時に大義や倫理観を大切にしながら、企業経営に携っていかなければなりません。
こうした認識の下、参加企業の皆様、将来の各社を担う皆様が、このフォーラムの様々な活動を通じ、知識や経験、そして業種を越えたかけがえの無い友人を得ていただき、個人として、会社として、参考になる事例、時には悩みや課題も共有をし、一歩でも二歩でも成長をして頂きたいと思う次第であります。
最後になりますが、「価値創造フォーラム21」と、これを支えて頂いている会員の皆様の益々の発展を祈念いたしまして、簡単ではございますが、私の所信挨拶とさせていただきます。 どうぞ宜しくお願い申し上げます。
一般社団法人 価値創造フォーラム21 第5代理事長
伊東 信一郎